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パソコンを使う上で「ファイル」の知識を避けて通る訳に行きません。 パソコンを使うと言うことは、パソコンのハード的操作と併せ、ファイルを扱うことだ、と言ってもいいでしょう。
実は「ファイル」を説明すると、それだけで一冊の本になります。
しかし同時に、「ファイル」の全てが分からなくても、基本的な点さえ押さえて置けば、取り敢えずは問題なく操作を進めることが出来るのも確かです。
ここでは「ファイル」について特に重要(だと私が思う)な点について、一通り当たって見たいと思いますが、先ずはその「基本的」なところから。
※ 最初にここで、実際のパソコン操作を、順序だって眺めて見ましょう。
パソコンの立ち上げ
最初にパソコンの電源を入れて、パソコンを立ち上げます。
すると先ず、BIOSが機能し、 システムの診断など、予め決められた操作を、決められた手順でこなし、次に、Windows等のOSをメインメモリにロードし、機能をOSに渡します。
OSの立ち上げ、デスクトップの表示
一旦メモリ上にロードされたOSが、それ以降全ての機能を取り仕切ることになります。
OSには、主なところで、Windows、Mac-OS、Linux等が有りますが、実はこれらのOSは、全てファイルです。或いは数多くのファイルの集まりです。
Windowsパソコンの場合、通常 CディスクのWINDOWSフォルダにまとめて入っています。
そしてWindowsや、Mac-OSでのモニタには、GUI(グラフィカルユーザインタフェース)のデスクトップが表示されます。
そしてこの、デスクトップも又、一つのフォルダ(ファイルの入れ物-後述)です。
アプリケーションの立ち上げ
次にパソコンに実際の仕事、作業をさせるには 、その作業に対応したアプリケーションソフトを立ち上げる必要が有ります。
アプリケーションも勿論ファイルです。(OS、アプリケーション等をプログラムファイルと言います) 。
アプリケーション上での作業
アプリケーション上で、実際の作業をします。
表計算ソフトでの仕事、画像製作ソフトで絵を描く、ブラウザソフトでWebの表示・閲覧などなど。
データの作成、ファイルとして保存。
必要に応じ、アプリケーション上で、データを作成します。
そして、次に使う為に「ファイル」として保存します。
アプリケーションで作成したファイルを「データファイル」と言います。
ドキュメントのプリントアウト
又、画面上のドキュメントをプリンターで印刷することもあります。
オブジェクト指向の現在のパソコンシステムに於いては、「プリントアウト」などの機能も又オブジェクトとしてファイルになっています。
印刷しようとするデータファイルのアイコンを、プリンタのアイコンに重ねればプリントアウトしてくれます。
パソコンの終了
必要な作業が終了したら、パソコンの電源を落とし、パソコンを終了します。
Windows-XPの場合「スタート→ 終了オプション→電源を切る」で、終了手続きをすると思います。
この「スタートメニュー」もまたフォルダです。
見て分るように、「ファイルに始まってファイルに終わる」と言って良いと思います。
まさに「パソコンを使うことはファイルを扱うことだ」なのです。
データ
或るひとまとまりの情報、意味的なまとまりを持った情報の集まりを「データ」と言います。
ファイル
データを保存したものを「ファイル」と言います。 或いはデータの入れ物、と言っても良いでしょう。
情報(データ)そのものは、実体の裏づけが無く不安定です。
又情報の配信、と言う点でも制約が有ります。
ファイル化することで安定し、同時に配信の可能性が高まります。
このことを、現存する日本最古の文献「古事記」を例に考えて見ましょう。
古事記は、「語り部」と呼ばれる、古代の伝承を記憶、次世代に語り継ぐことを職業とした部族の一員であった、稗田阿礼(ひえだのあれ)の口承を、太安万侶(おおのやすまろ)が記述し、西暦712年に献上した物です。
この場合、稗田阿礼が、そのたぐい稀な記憶力で暗誦していた段階では、未だ「データ」です。 太安万侶によって、紙の上に文字として定着された段階で「ファイル」となった訳です。
稗田阿礼が死んだり、ボケた時点でそのデータは失われるし、情報に接するには当時としては直接稗田阿礼本人に会い、その話を聞くしか無かったでしょう。
しかし一旦、紙と言う「実体」の上に「ファイル」として定着された段階で、安定的に後世に残すことが出来るようになりました。
1300年を経て、現在古事記を読んだり、研究出来るのはそのお陰です。
又、一旦ファイル化された情報は、コピーされることにより(コピーの技術に付いては、時代によって様々です)、広く配信できます。
古事記の例で分かるように、ファイル化の目的として、一般的には(パソコンに限らず、と言う意味で)次の様に定式化出来ると思います。
情報の安定保存と再現性。
ファイル化最大の目的がこれです。
紙や磁気ディスク等に定着する事で、情報を安定的に未来に残す事が出来ます。
そしてそのことにより、次にそのデータが必要になった時、容易に再現できます。
情報を整理できる。
「データをファイルする」との言い方そのものが、データの整理と言うニュアンスを持っています。
ファイル化されたデータは、共通の属性に基づいて、まとめて整理する事が出来ます。
配信が容易になる。
実体(紙、磁気ディスク等)に裏付けられたファイルは、コピー、搬送が可能になります。
総じて言えることとして「データのファイル化」とは、そのデータを次に使うときに、使いやすい状態にしておく、と言うことでしょう。若し再度使う必要が無い場合は「ファイル化」の必要も有りません。
※ ところで、CD-ROM・RW、DVD-RAM等、最近のデータ保存アイテムは、ファイルとして見た場合、例えば「紙」と比べどんなもんでしょうか。
確かに便利ですし、保存容量も比較になりません。しかし「保存性」と言うことで言うと疑問が残ります。
古事記が、1300年経て今なお読むことが出来るのは、それが和紙に墨で書いてあるからでしょう。しかしCDやDVDでは、そもそもそれを再生するデバイスがいつまで存在するか分かりません。現にかっての5インチフロッピーディスクを再生するデバイスなど既にお目にかかることが出来ません。
どんどん新しい技術で、新製品が日替わりに出てきますが、1300年後に今CD-RWに保存しておいたデータを、簡単に開くことが出来るでしょうか。
コンピュータの場合も、ファイル化する目的は同じです。と言うより、より厳格な定義が必要でしょう。
コンピュータ上で、ワープロソフトや表計算ソフト等、アプリケーションソフトで作成した「もの」の総称を「データ」と言います。
データを保存したものを「ファイル」と言います。
コンピュータ上でデータをファイル化するとき、そのファイルを次に開けるようにする為に必要な要件は、次の三点です。
ファイル名
ファイルを特定するために,名前を付ける必要が有ります。
名前を定義せず保存すると「名称未設定」等の名前が付いて保存されます。ファイル名は必須です。
保存場所
ディスク上の、どの位置に保存するか、を定義する必要が有ります。当然保存場所も必須です。
ファイルの性質・或いは関連付け
ファイルは性質によって、それを扱う(開く)アプリケーションが決まっています。
その関連は「拡張子」によって決まっていますが、拡張子はファイル保存の際、自動的に付随しますので普段は意識しなくても済みます。しかしファイルをより深く理解する為には必要な知識です。
パソコンを使っていると、どんどんファイルが増えて行きます。それだけでなく、もともとパソコンのハードディスクには大量のファイルが入っています。Windows等OSは膨大なファイルの集合体です。それがバラバラになっていては整理が付きにくいし、紛失する恐れも有ります。
ファイルを共通する属性(種類、使用目的、作成者、作成時期等)別にまとめて置けば整理が付きます。
ファイルを格納する入れ物、これが「フォルダ」です。
Windows-XP等のOSは、多くのファイルを格納しているフォルダだと言えます。
フォルダは又まとめて、より上位のフォルダに格納することが出来ます。 つまり「入れ子」状態で管理することが出来ます。
この操作により、「ファイル→フォルダ→より上位のフォルダ→………→ディスク」、と言う階層状態が自然に構築されます。
このフォルダの階層構造、通り道を、ディレクトリ、パス等と呼びます。
この階層の最上部には、ハードディスク、フロッピーディスク等、記憶用ディスクドライブが位置します。これをルートと言います。
ファイルへのパスの表記は、ルートから順に下へ階層を辿って行きます。
これは一本の木が、「幹→大きな枝→小さな枝→………」と分岐して行く状態と共通するので「ツリー構造」とも言います。

或いは、ファイルが名前で、パスを住所に例えてもいいでしょう。
例えば、日本と言う「パソコン」が有り、その中に東京都 と言う「ルートフォルダ」が有り 、その下に渋谷区と言う「サブフォルダ」 が有り、その下に………、、、最後に雄と言う名前のファイルが有る。
これを、Windows風に表記すれば、
東京都\:渋谷区\:西原\:…\:…\:雄
と言うようなことになります。
この辺の具体的な内容は「ファイル操作」で述べます。