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「メモリ」は、記憶、記録を意味する英語で、特にコンピュータ専門用語と言う訳では有りません。
コンピュータで「メモリ」と言った場合、通常「メインメモリ」を 指しますが、フロッピーディスク、CD.ROM、ハードディスク等、外部補助記憶装置も全てメモリです。
ここではメインメモリを中心に、合わせてパソコンに関連する広い意味での「メモリ」について、その周辺について見てみます。


■メモリ

■メインメモリ

■CPUには「記憶」機能が無い

前項「CPU」で、CPUはパソコンの頭脳だ、と言う説明をしました。 確かにCPUは、あらゆる演算・処理を行い、それ自身狭義のコンピュータと言って良い程の中枢的部分です。
しかし、人間の頭脳と比べた時、一つ重要な違いが有ります。

人間の脳は、CPUと同じく演算、推理、判断等の機能を持ちますが、併せて「記憶」の機能も持っています。
頭の回転が速いかどうか、と併せ、記憶力が良いか悪いかが、その人の頭が良いか悪いかの大きな要素にもなっています。 CPUには、この「記憶」機能が有りません。

(最近のパソコンは、キャッシュメモリがCPU内に置かれています。又CPUにはレジスタと言う領域が有ります。
レジスタはCPUコア内に組み込まれた、データの一時格納部分、つまりメモリです。そう言う意味では、CPUにも記憶機能を持っていると言えます。しかしやはりCPUの持つ記憶機能は極く限られたものです)

朝起きて、隣に寝ている奥さんを奥さんと認識できるのは、脳に奥さんの記憶が有るからです。
そしてその奥さんが、今朝はご機嫌が麗しいか、斜めか判断できるのも、奥さんに関する、様々な場面でのそれまでの膨大な記憶が有るからです。
又、その場合どう対処したら良いのかと言うことを判断出来るのも、過去の様々な記憶が有って、その記憶を材料に脳が演算処理が出来るからです。

このように演算処理をする為には、必ずその為の材料、データ、つまりは「メモリ」が必要になってきます。 CPU単独では演算処理が出来ません。
その意味ではメモリも、パソコンの頭脳的部分だと言えます。

■メモリの種類・分類

メインメモリから一旦離れ、メモリ全体の特性について見てみます。

■内部メモリと外部メモリ

  1. 内部メモリ
    メインメモリ、キャッシュ、レジスタ等、半導体素子を用いたメモリ。高速、高価。

  2. 外部メモリ
    ハードディスク、CD-ROM、フロッピーディスク等各ドライブを含む保存用周辺デバイス。半導体メモリに比べ低速、安価、集積度が高い。

■RWMとROM

書き込みの可・不可と言う特性に着目した分類です。

  1. RWM
    ユーザ若しくはOS等プログラムがが、自由に書き込み可能なメモリを「RWM(Read Write Memory)」と言います。
    CD-RWとかDVD-RW等はここから来ています。

※ しかし、メインメモリを語る時、RWMという言い方は殆どしませんね。
通常は、RAMと言う言い方が一般的です。しかし厳密に言えば同義語では有りません、その辺は下記参照。

  1. ROM
    それに対し、読み込むだけの読み出し専用メモリを「ROM(Read Only Memory)」と言います。つまり予め保存されているデータを読み込むことは出来るが、新たに書き込むことは出来ない、そう言うメモリです。
    当然CD-ROM、DVD-ROM等はここから来ています。

同時に、次の意味も含みます。

  1. 半導体RWMは、電源を切ると保存されているデータが消滅してしまいます(揮発性メモリ)。

  2. その点半導体ROMは、不揮発性メモリ、と言って電源を切ってもデータ内容は消えず、残っています。情報を半導体チップに焼き付けるとか、記録方式は色々有ります。

具体例

  1. RWMとROMを理解する具体例としては、パソコンと電卓を思い浮かべれば 良いでしょう。
    電卓はメインメモリにROMを使っています。
    ROMは、電源を切っている間も情報は残っています。 読み出しのスピードもRWMに比べ早いので、スイッチを入れた途端、 瞬時に立ち上がり、直ぐ使える状態になります。
    しかしROMは、読み出しオンリーなので、予め記憶させておいた情報以外 のタスク(仕事)は出来ません。
  2. パソコンはメインメモリにRWMを使っています。 RWMは、電源を落とした時点で、全てのデータが消えてしまいます。 従って次に電源を入れた時、先ずメインメモリに必要なデータを読みこむことから始めなければなりません。 これをロードと言います。
    この為パソコンの電源スイッチを入れても、使える様になる迄には結構時間が 掛かります。
    ロードの中心はOS(オペレーティングシステム、つまりWindowsとか、MacOS)です。

    OSだけでなく、Illustrator、Excel等、アプリケーションを使う度に、そのプログラムを ロードしなければなりません。 又アプリケーションで作成したデータも必要に応じてロードする必要が有ります。
    しかし電卓と違い、このメインメモリにRWMを使っていると言う事が、パソコンの融通性を保証している訳です。

※ BIOS

……と、ここまで読んで来て、若し次の疑問が頭に浮かんだとすれば、貴方は偉い! 「パソコンのスイッチを入れた時、必要な情報をメインメモリにロードする、と云う、 そのプログラムは一体何処に記憶して有るのか?」

これはメインメモリで有る訳は有りません。メインメモリはRWM(RAM)で、スイッチを入れた時点では白紙状態で、何の機能も果たせないのですから。
そのプログラムは、BIOS(Basic Input/Output System-バイオスと読みます)と云うメモリ領域に保存されています。
BIOSはコンピュータ本体に内蔵されたROMです。
BIOSはOSをロードし、OSに機能を受け渡すまでの初期設定(CPU、メモリ、ディスク等の診断など)を、予め記録された通りの プログラムで実行します。

ハードディスクからメモリにOSをロードする、BIOSのこの機能を「ブート・ストラップ・ローダー」と言います。ブート・ストラップと言うのは、ブーツの後ろ上部についているつまみ革のことです。
BIOSと言う小さなプログラム(つまみ革)が、OSと言う大きなプログラム(ブーツ)を引き上げる、と言う訳です。

■RAMとSAM

RWMを、アクセス方法に着目しての分類です。

  1. RAM(Random Access Memory-ランダム・アクセス・メモリ)
    メモリの保存位置に関係なく等しい時間でアクセス出来、読み込むことが出来るメモリです。

  2. SAM(Sequential Access Memory-シーケンシャル・アクセス・メモリ)
    順次アクセスメモリと訳され、一定方向対して順次アクセスが可能なメモリで、保存されている位置によって読み・書きの時間が大きく違ってきます。

具体例

具体的な例を使った方が分かりやすいでしょう。音楽CDとカセットテープを考えて下さい。

  1. CDは、デッキにセットして、最初の曲から順番に聞くことも出来ますが、全く勝手な順番で聞くことも出来ます。 曲の途中で別な曲に飛ぶことも出来ます。 その為に必要な時間は、曲の記録場所に関係無く、殆ど瞬時です。
    CDは、ランダムアクセスなのです。
  2. それに対し、カセットテープは、途中の曲を聴く為に早送りや、巻き戻し等の 操作が必要となり、テープの何処に記録して有るかによって、読み出す為の 時間が大幅に違って来ます。
    テープは基本的に、記録された順番に、最初からアクセスするシステムに合っています。
    この様な方式のメモリを、シーケンシャルアクセスメモリと言います。カセットテープを含め、磁気テープはシーケンシャルアクセスメモリなのです。

    只、パソコンにはシーケンシャルアクセスメモリは、今の所私の知る限り使われていません (オフコンだとかスーパーコンピュータではバックアップに磁気テープが使われているようですが)。
    その為、シーケンシャルアクセスメモリと言う言葉自体、余り目にしません。 しかし、意味としてはそう云うことです。
    DTM(デスクトップミュージック)に使われる、その名も「シーケンシャルソフト」と言うものが有ります。 記録されているデータ(音符等)を順番どおりに処理し、音楽を再生するソフトですが、 これ以外にパソコンで「シーケンシャル」と言う言葉が使われている例を知りません。

■DRAMとSRAM

RAMの分類として、DRAMとSRAMに分けられます。

  1. DRAM(ダイナミック・ラム)
    構造が簡単で安価であり、集積度も高い為大容量が可能。
    コンデンサへの電荷量(電気の蓄積量)によってメモリ機能を実現する為、常にコンデンサに対し電気の供給による再書き込み(リフレッシュ)が必要になります。

  2. SRAM(スタティック・ラム)
    再書き込み不要なメモリで、一度書き込んだデータは電源が切れるまで保持されます。
    高速で消費電力が少ないが、高価で集積度を上げることが難しい。

DRAMはメインメモリに、SRAMは主にキャッシュメモリに使われています。

■RDRAMとSDRAM

DRAMの分類です。
パソコンのカタログでメインメモリの項目を見ると、RDRAM、或いはSDRAMと書いて有ります。

  1. RDRAM(Rambus DRAM−ランバスDRAM)
    米国Rambus社が開発したRambus技術を採用している高速DRAM。

  2. SDRAM((SynchronousDRAM−シンクロナスDRAM)
    性能的にはRDRAMに劣るが、価格は安い。

■メモリ特性

上記「メモリの種類・分類」で述べたように、メモリはその種類により特性が変わってきます。
まとめて見ます。

  1. 書き込みの可/不可
    RWMか、ROM

  2. アクセスモード
    ランダムアクセスか、シーケンシャルアクセス

  3. 保存性
    揮発性メモリか、不揮発性メモリ

  4. 記憶容量
    SRAMよりDRAM、
    半導体メモリよりハードディスク等の磁気メモリが記憶容量が大きい。

  5. 速さ
    一般的にROMがRAMより早い。
    SRAMがDRAMより早い。
    半導体メモリがハードディスクより早い、等。

  6. コスト
    SRAMがDRAMより高価
    半導体メモリが磁気メモリより高価等。

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