ハードディスク

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メモリ(メインメモリ)は、作業台や机に例えられます。
ハードディスクは、それに対する倉庫や書庫に例えられます。
メインメモリはRAMで有り、電源を落とせばデータが失われます。又容量も少ないので稼動中で有っても、CPUが必要とする全てのデータをメモリ上に格納しておく訳に行きません。 ハードディスクは磁気的にデータを記憶し、電源を落とした後もその記憶を維持しているし、メモリに比べれば記憶容量も格段に大きいので、普段はハードディスクにデータを格納し、必要に応じて随時メモリに転送(ロード)します。

限られた広さの机の上に、全ての道具(ソフト)や材料(データ)を広げて置く訳に行かないので、必要に応じ書庫や倉庫から引っ張り出して来る、そう言う関係です。


■ ハードディスクの基本構造

ハードディスクは磁気を利用した補助記憶装置です。OS、アプリケーション、及びそれによるデータを保存し、それらのデータを、CPUからの要請でメモリ上にロードするものです。
ハードディスクはランダムアクセスです。

■ハードディスクの内部構造

磁性体を塗布したディスクを高速回転(5400rpm又は7200rpm、或いはそれ以上)させ、その上をデータ読み書き用のヘッドが走査することによりデータにアクセスします。
ディスクの回転により出来た空気の流れでヘッドを浮かせます。

ディスクとヘッドの隙間は、0.何ミクロンと言う単位です。隙間が狭い程磁界を絞ることが出来、それだけ記録密度を上げる事が出来るのです。その間隔に比べると、指紋や、タバコの煙の粒子等、遥かに大きな物です。ですからハードディスクは密閉されたケースに格納されており、 ディスクの表面は極めて平滑な鏡面仕上げになっています。

■プラッタ

ディスク1枚1枚をプラッタと言います。
一枚のプラッタに保存される記憶容量を「プラッタ容量」と呼び、後述しますが、プラッタ容量が多いほど(集積度が高いほど)アクセス速度も速くなります。
ハードディスクの記憶容量に伴い、プラッタの枚数も多くなります。

■トラック

回転している円盤に対し、移動するヘッドによってデータ読み書きする訳なので、データは円盤に複数の同心円状に書き込まれます。
この円一つひとつをトラックと言います。ハードディスクには数千のトラックが有ります。

■セクタ

トラックを円盤中心からの放射状に、何分割かに区切った領域をセクタと言います。
セクタはハードディスクの最小記録単位です。

■ハードディスクの性能

ハードディスクの内部構造は、我々には云わばブラックボックスです。しかしハードディスクの性能との関係で密接に繋がります。

ハードディスクの性能、と言った場合、通常

  1. 記憶容量

  2. データ入出力スピード

の二つの側面が有ります。
或いはそれに加えて「信頼性・堅牢性」も加味されるかも知れません。
以前、NHKの職員と話をした時、「放送中等、絶対にデータが壊れてはいけないので、米国の或る特定のメーカーのものしか使わない、値段は何倍もするが…」と言っていました。勿論NHKの全ての場面と言うことではなく、状況に応じてでしょうが…。

■記憶容量

ハードディスクに関する最近のトピックスは、記憶容量の飛躍的な増大と価格の低下です。
今、300ギガ、400ギガバイトなんてのが出ています。
さらにこれを3台、4台連結して、1.2テラとか1.6テラなどと言うユニットで売られているものも有ります。
地上デジタルのTV放送を録画したり、ビデオ録画したデータを保存・編集する等の用途に使うんでしょうね。

価格は、どんどん下がっているので、ここに書き込むことが出来ない位ですが、1テラで10万円位でしょうか(2004/11月現在)
私がパソコンを買った1998年頃には、1ギガ当たり2万円位だったことを思えば その進歩の凄さに驚かされます。

300ギガバイトで単純に計算して、あの広辞苑の約17000冊分に当たります。
ですからワープロや表計算ソフトを使う、或いはインターネットの閲覧が中心、と言う使い方ならそれ程大容量のハードディスクを必要としません。
グラフィック、特に映像を扱う場合に、これら大容量の保存領域が必要とされます。

■データ入出力スピード

■ アクセススピード3要素

ハードディスクにアクセスし、データを書き込む、或いは読み込むに必要な時間です。
これを決定する要素として次の三項目が有ります。

  1. シーク時間
    ディスク上のアクセスする位置を探し、ヘッドをその位置まで移動する時間。

  2. 回転待ち時間
    シーク完了後、アクセスするべき部分がヘッドの真下に到着する迄の時間。

  3. データ転送時間

このうち、シーク時間と回転待ち時間は、機械的要素。データ転送時間は電気信号的要素です。
上記項目のうち、1のシーク時間が一番大きいのです。だからこれを短縮できれば、高速化の 効果が目に見えて実感できるのではないか、と思われます。

■ デフラグメンテーション

このシーク時間短縮と言う点で、ユーザー自身が実施でき、かつ効果が大きいものとして、HDの「デフラグメンテーション」が上げられます。

HDは、書き込み、読み出しを繰り返しているうちに、ファイルのデータが断片化(フラグメンテーション)され、ディスクのあちこちに分散保存されます。それを拾って読み書きしなければならない訳で、 これは、直接シーク時間に反映します。

又、回転待ち時間にも影響します。
パソコンを使っているうちに、だんだん処理速度が遅くなる、と言う現象は大体この フラグメンテーションによるものです。
この断片化されたデータをまとめ、一つのファイルは一繋がりのデータとして、並べ直す処理を「デフラグメンテーション」と言います。

Winには標準でこの機能がついて来ます。 「プログラム→アクセサリ→システムツール→ディスクデフラグ」で実行できます。
又はハードディスクアイコンを右クリックし、「表示されるダイアログボックス→プロパティ→ツール→最適化する」、で実行できます。

■ プラッタ容量

又、シーク時間と回転待ち時間に影響を与える要素として、「プラッタ容量」と言うのが有ります。
HDの一枚、一枚の回転板をプラッタと言いますが、そのプラッタ一枚当たりの記憶容量のことを「プラッタ容量」と言います。
記憶密度の集積度が上がり、プラッタ容量が上がれば、狭い範囲にデータを記憶することが出来、その分ヘッドが動く範囲が少なくて済む、と言うことになります。

■ ディスク回転数

「ディスクの回転数」と言うのは、そのまま回転待ち時間に影響します。 5400回転より、7200回転の方が当然読み、書きも速い訳です。 只、静粛性にも関係しますので、念の為

■ ディスク外周と内周

シーク時間も外周部と内週部では違ってきます。ヘッドは外側から移動する為当然外周部の方が速くなります。
只、保存する際にプラッタのどの位置かを選択することは出来ません (多分出来ないはずです)。 システムは空き地を見つけて、勝手に保存します。

これは私の想像ですが、恐らくハードディスク高速化ソフト(驚速等)は、 頻繁に使うソフトやデータを、外周部に配置しなおしているんじゃないでしょうか。

※ このHD高速化ソフトに付いて、私は苦い経験が有ります。
少しでも速くなれば、と思って「驚速」をインストールしました。インターネットを 始めて、「凄速-インターネット高速化ソフト」とウイルス防止ソフトも入れました。 その他、2〜3のフリーウエアをダウンロードして入れました。
この頃から、アプリケーションやファイルを開くのに不具合が始まったのです。 アプリケーションがまともに開けなかったり、同時に複数の書類を開くとフリーズしたり。
最初、原因が分からず、メモリが足らないせいかな、と思ったりしましたが、 結局上記のソフトは、全て常駐ソフトだったので、システムリソースが不足して しまったのが原因だったのですね (Macではこう言うことは無いのかも知れません)。

ウイルス対策ソフトを除き、全て外して解決。 速くしようと思って、逆に遅くなってしまった。皮肉なことでした。

■ハードディスクの周辺情報

■Cディスク

Windowsのパソコンでは、ハードディスクが、「C」から始まっています。 「A」は、フロッピーディスクが割り当てられています。
CD-ROMドライブや、他のリムーバブルディスクドライブは、ハードディスク以降に 割り当てられています。
では、「B」は、何なのでしょう。
昔、DOSの時代、パソコンはフロッピーを2枚使っていました。それぞれ「A」、「B」に 割り当てられていたその名残です。

■パーティション

一台のハードディスクを複数の記憶領域に分割したもの。分割することを「パーティションを切る」等と言う。
あたかもパーティションの数だけハードディスクが有るかの様に使える。

Windowsでは、FAT32以前は、システムが一度に扱えるディスク領域が2Gバイトに限られていました。 従ってそれ以上の容量を持つハードディスクは、いや応無く2G単位でパーティションが切られていました。
FAT32以降は、2テラバイトまで扱えるようになったので、今発売されているパソコンは、購入時、初期状態でパーティションに分割されていることは少ない様です。

しかしその場合でも出来たら幾つかにパーティションに切って使いたい。
パーティション切りは、FDISKと言う機能を使うのですが、初心者にはやや難しいかも知れません。Win-XPではハードディスクの初期化-Windowsの再インストールの課程で、パーティション設定が出来るのですが、 当然ハードディスク内のデータは初期化(消去)されてしまいます。

パーティション切りの専門ソフトも出ているが、いずれにしても、Windowsより基礎的な部分をいじるので、失敗すると深刻な結果となることが有ります。
自信が無かったら、販売店のサポート員に頼んだ方が良い加も知れません。

何故パーティションに分けることを薦めるかと言うと、システム(OSやアプリケーション等)とデータの保存領域を分ける、とかWindowsMeとWindowsXPを使い分ける等と言った使い方が出来るからです。

特にシステムとデータをパーティションで分離しておけば、システムが不安定になっても、データ部分を壊さずにシステム部分だけフォーマット(ハードディスクの初期化)出来ます。

なお、パーティションを切って分離させておいても、ハードディスクそのものがクラッシュを起こせばやはりデータも失われます。
CD-R等に常にバックアップを取ることが必要になる訳ですが、今の様にハードディスク価格が下がっている時、外付けのハードディスクを別に取り付け、バックアップ用に使うのもお勧めです。

■ FAT、NTFS

MS-DOSにおけるブロックデバイス(フロッピーディスク、ハードディスク)上のファイルを管理するためのしくみ。
Win95以前はFAT16、Win95のOSR2バージョンからFAT32が採用されました。
ハードディスクにデータを保存する際、「クラスタ」と言う単位で保存します。
FAT16ではこのクラスタサイズが32キロバイト、FAT32では4キロバイトに分割されています。
「あ」と、一文字保存しても1クラスタ分の領域を、つまりFAT16では32キロ、FAT32では4キロ使用します。 従ってFAT32の方がディスクを効率的に使用できることになる訳です。

又上記の様に、1ドライブとして扱えるディスク容量も、FAT16では2Gバイト、FAT32では2テラバイトになります。
なお、Win-XPから、より機能性の高い管理システムとして、NTFSが採用されています。

■レイド(RAID)システム

上記で少し触れましたが、パソコンのトラブルで一番怖いのはハードディスクの突然のクラッシュです。そしてこれは結構頻繁に起こるものらしい(幸い私は未だ一度も経験したことが無い)。 他の部品は故障しても交換するなり、最悪でも新品に買い換えれば順調に使えるようになります。
しかしハードディスクがクラッシュを起こしたら、中のデータは全て破壊されます。 OSやアプリケーションはCD-ROMから復旧出来ますが、作成データは破壊されたら最後、金輪際復旧できません。

レイドとは、2基(以上)のハードディスクを使用し、同時に同じデータを書き込むことで、仮に片方のハードディスクがクラッシュしてもデータの破壊を防ぐシステムです。 当然ハードディスクが余計に必要になります。
RAIDとは、Redundant Array of Inexpensive Disksの略です。
日本語に直すと「安価なディスクによる冗長なアレイ」となります。つまりダブって書き込まれた、本来無くても良いデータを「冗長」と呼んでいる訳です。

なおレイドには上記の方式だけでなく、2台のハードディスクを使い、アクセスを早くするモードも有ります。

■ハードディスクのクラッシュ

レイド(RAID)システムで述べましたが、ハードディスクで一番怖いのは「クラッシュ」、つまり壊れてしまう事です。
ハードディスクは、コンピュータ内でほぼ唯一(CPU冷却ファン等を除けば)と言って良い機械的装置です。いつか必ず壊れます。それが何時かは分かりません。

クラッシュを起こしてしまえば、保存していたデータはほぼ完全に失われます。昨今のようにHDの容量が増大し、そこに全てのデータを放り込んでいた様な場合、ことは深刻です。
必ずバックアップを取っておきましょう。

特に一項目設けて注意を喚起しておきます。


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